29歳・商社・六本木
出会い系で38歳の「大学の助教授」と出会った経験があります。
有名大学の教授というお金持ちのイメージから、デートを重ねるごとに「将来は玉の輿…?」と期待したのですが…。
今回は、ネットを通して大学助教授と出会った私のがっかり体験談をご紹介します。
目次
出会い系で見つけたのは14個年上の大学助教授
知り合った当時、先生は38歳。
助教授でも若い方です。
私は24歳だったので、年の差は14個あったことになります。
サイトを通じてお話をしていると、とっても静かで誠実な人柄が伝わってきました。
プロフィールには、趣味や特技の欄に「テニス」「ジムで体を鍛える」と書いてありました。
なんだか健康的なイメージで、筋肉隆々のスポーティーな人をイメージしました。
もちろんその時には本当の職業は知りませんでしたけれど、文章は知的であり、さわやかな印象をもちました。
そして、サイト内でやり取りして1か月、ついに会うことになりました。
会うと決まってからは本当にドキドキして夜も眠れないくらいでした。
出会い系で本気の人は少ないでしょうか?
私は結構本気に近かったと思います。
初デートで両想いに…先生と生徒のような関係を築く
待ち合わせ場所は、東京の某駅の改札でした。
私の中の先生のイメージはテニスの似合う長身な健康的な男性。
待ち合わせ場所に早く着いて、携帯をいじりながら様子を見ていました。
時間になってもイメージする人は来ません。
「あぁ、いたずらだったのかな?」と思ったり「私をどこからか見ていて幻滅して帰ってしまったのかも」と不安になりました。
それでも諦められず、しばらく携帯をいじるフリをしながら様子を見ていると、私と同じように携帯をいじりながらキョロキョロしている小さな男性がいました。
「あ…この人だ」と分かりました。
イメージとは大分かけ離れており、私よりも背は少し低かったのですが、悪い人ではなさそうでした。
電話を掛けてみると、やはり先生でした。
先生は私だとすぐに分かっていたようですが、自信が持てずに声を掛けられなかったそうです。
私たちは駅からすぐ近くの美術館に入りました。
料金は全て先生が払ってくれました。
年齢から考えても、先生と私の収入の差は一目瞭然でしたから「収入の多い方が払いましょう」と気持ちよく全てをおごってくれました。
二人とも真面目な性格でしたので、とても静かな時を過ごしました。
その時間でお互いの職業や、年齢、家族構成、趣味の話をしました。
少しお見合いみたいな感じでした。
私はイメージとは全く違うにもかかわらず、先生が好きになりました。
そして、先生も私に好意をもってくれたようです。
そのデートでは、美術館を一通り回り、喫茶店でコーヒーを飲みさようならをしました。
その日からしばらく、とても静かな、まるで先生と生徒の関係のように、ほどよく距離を保ちつつ連絡を取り続けていきました。
「将来は玉の輿?」という気持ちが大きくなっていく
出会った後、教えてもらった大学を調べてみると、先生が本当に有名私立大学の助教授だということが分かりました。
その大学の教授の紹介ページにきちんと顔写真が載っていて、趣味もテニスとジム通いと載っていました。
その当時、私は女子ばかりの職場にいたので、先生の話をすると同僚たちは「将来は教授の奥様で、玉の輿だね」と騒がれました。
私は真面目に恋をしていると思っていましたが、会わない時間が多く、余計に妄想も膨らんできてしまい、「結婚したらどんな裕福な生活が待っているのだろう?」と考えるようにまでなっていました。
2度目のデートで訪れたのは食券制の定食屋
次に先生に会ったのは、予定もなかなか合わなかったため2カ月後になりました。
「今度はおいしい食事にでも行きましょう」という話でしたので、「どのくらいの豪華なお料理をご馳走してくれるのか?」と楽しみでした。
ところが、先生に連れて行かれたのは食券を買ってそれを店員に出して注文をする定食屋でした。
それが悪いわけではないのですが、先生はそのお店が初めてだったのです。
「なんか良さそうだったし、安いし」と先生は言いました。
私はちょっとがっかりしました。
安くても食券でもいいけれど、「いつも通っているから」とか「評判がすごくいい」とか「人気のこじゃれたお店だから」であれば、また違ったと思います。
私は特別な存在ではないのだと思ってしまいました。
味は悪くなかったです。
でも気分は凹んだままです。
それでもデートは続いて公園を散歩しました。
私は近いうちに退職し、海外留学が決まっていました。
それを話すと、先生は「大学の研究で2年は好きな国に行って暮らせるし、お給料も出るから一緒に行こう」とまで言われました。
先生は結婚を視野に入れていたようです。
でも、食事の件で私の心にはその話が響いてきませんでした。
すっかり気持ちの下がった私は留学日を伝えることなく…
職場が女子ばかりですと、ファッションや男子の話が盛りだくさんです。
同僚の持ち物はブランド品ばかりです。
みんなは私に先生の持ち物について色々と聞いてきます。
ですから、私もそういうことが気になっていました。
二人の静かな会話の中でも不自然にならないように、それらを何気なく先生に聞いてみました。
「先生、その時計は金でできているのですか?」と聞いてみました。
腕には大きなとてもゴージャスな時計。
私の同僚たちは有名ブランドの時計ばかりをつけています。
私も高級時計を使用していました。
先生の時計は立派な時計だと思って聞いたのです。
すると「あ、これ?新橋の線路の下の出店で1000円だったよ」
あれ?0が3つほど足りないけれど?と耳を疑いました。
「先生、車には興味があるのですか?」と聞くと「うちの車は軽自動車の●●だよ。家の前の道が狭いから、小回りの利く軽が一番だよね」
軽自動車がいけないとは思いません。
けれども、やはり高級車を期待していましたから、その二つの回答で一気に力が抜けきってしまいました。
私の頭の中には、何もみんなに自慢できないということだけでした。
その後、先生は連絡を取るごとにテンションが上がっていき、私はどんどん下がる一方でした。
結局私は確かな留学日を告げずに過ごし、出発前日になりました。
渡米のために携帯電話を解約しようと家を出た時に、偶然先生から電話が掛かってきました。
「明日出発します」と伝えるとそれだけで察したのでしょう。
先生は半分泣きながら「元気でね」と電話を切りました。
最後に
私も若かったのですね。
先生は誠実で、優しかったです。
当時私は異性をブランドと同じように思っていた部分もあったのでしょう。
出会い系にも真面目で本当の恋を探している人もいるのです。
私は自分も半分は本気でありながら、周りの反応も気になり流されてしまいました。
出会いがどこであれ、自分をぶれないようにすることは大切です。
その後、先生は今でも独身のまま大学の教授になりました。
私はその留学先で知り合った外国人とともに幸せな人生を歩んでいます。

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