24歳・OL・東京
こんにちは、24歳の契約社員です。
品川の駅近くのビルで、保険関係の事務処理をしています。
たまに電話での確認作業はありますが、主な仕事はパソコンでのデスクワークで、会社の経費削減の方針により残業や休日出勤もなく、言うなれば退屈な仕事です。
彼氏もおらず、実家暮らしの生活は常にジャージ、化粧どころかコンタクト装着すらも面倒臭く、いつも乱視用の分厚いレンズを掛けています。
契約社員の私は昇進にも興味はなく、時間をうかがってはもっぱらパソコンでネット検索する時間が唯一の楽しみです。
そこで何を検索するかと言えば、それこそが私の秘密の趣味「BL」です。
今回は「腐女子」な私が出会い系サイトを試してみた体験談をご紹介したいと思います。
腐女子の私にとってのBL論
BLとは、ボーイズラブの略で、最近では深夜番組でオタク系アイドル達が騒ぎ立てていますが、実際自分の趣味となると、会社の人たちや親たちには恥ずかしくて言えません。
ある日、マンガ好きの幼馴染の友人と「BLとか楽しそうだよねー」と話してみたところ、ちょっと引かれてしまい、そこでも打ち明けることはできませんでした。
友人曰く、BL好きということは一種の「歪んだ性癖」といった捉え方らしいです。
私自身はというと、学生時代には普通に男性とお付き合いをしていましたし、経験人数もちゃんと2人います。
もともと地味なので派手な交友関係はなかったものの、恋愛に関しては変な性癖とかもないつもりです。
腐女子なりに、彼氏も欲しいと思っています。
私にとってのBLとは、ただの趣味に過ぎません。
例えば、海外ドラマの「Lの世界」というレズビアンのシリーズが人気になった感覚と差はないと思うのです。
イケメンの登場人物たちがトキメク恋愛と絡みを繰り出してゆく。
それが私にとっての美であり、癒しなのです。
BL漫画を読みに満喫へ行ったところ
実家暮らしの私は、毎日会社に直行直帰し、休日には家でBLに没頭する毎日を送っていました。
しかし遂に、母に「家に居過ぎ」「だらしない」「そんなんだから結婚できないのよ」「同級生の誰々ちゃんは今度結婚するらしいよ」と、ぐちぐち文句を言われるようになりました。
そんな母の愚痴を受けるたび、私はマンガ喫茶へ逃亡。
読んだことのないBLを読み耽り、ネットでBLのブログや記事をチェックする、そんな日々を送っていました。
すると、ある日、満喫で動画サイトを観ているとき、見覚えのないバナーが目の前に現れました。
「あなたにメッセージが届いています」といった内容で、不思議に思ってクリックしてみると「PCMAX」という出会い系サイトでした。
「なんだ、広告バナーだったのか」と気付きましたが、そのときはなんとなく続けてしまいました。
家のパソコンではなかったので警戒心がなかったということもあり、そのまま軽い気持ちで登録してみました。
というのも、出会い系と言えばなんだか危ない感じで、セフレ目的のようなイメージが強かったのですが、PCMAXにはなんだか爽やかなイメージを持てたのです。
もちろん出会い系の利用は初めてだったのですが、満喫通いでネットに円滑になっていた私はどんどんとプロフィールを完成させていきました。
「24歳実家暮らしの腐女子でーす。家では親に結婚のプレッシャーをかけられてる私には満喫がオアシスー!BLサイコーー!!!」
といった内容(笑)。
登録後、ドリンクバーを取りに行ったとき、鏡に映った私の姿は、スッピンでサンダル、高校のときから着ているTシャツ、ユニクロで母が買ってきたステテコ・・・あまりに色気のないその姿に、悲しいかな腐女子を確信しました。
PCMAXのオタク男子からコンタクト
すると、PCMAXに反応がありました。
こんな私にも連絡をしようと思うなんてどんな変わり者かと思って見てみると、29歳会社員の男性でした。
大井町で通信系の仕事をしているらしく、私と同じくマンガ好きだとのことでした。
「オタク系かーいw」と思ったものの、書いてある文章はなかなか面白く、好印象を受けました。
よくよく考えてみれば私も立派なオタクですし。彼のプロフの写真を見てみると、格好いいとは言えませんが、悪いことはしてこなさそうな感じの人でした。
クラスで言えば、たまーにイヂられる程度の文科系男子って感じでしょうか。
可もなく不可もないが、格好よくはないって感じですね。
私が言うのも何ですが(笑)。
BL妄想からデートに応じる
しかし、そこで出たのが私のBL妄想病です。
BLを生活のベースとしている私は、特定の男の人を見て、どんな人かなと考えているうちにどんどんBLの登場人物にすり替えていってしまうのです。
PCMAXのその人もBL的にはクラスで冴えない地味目なタイプだが、ある日格好いい先輩に「お前、地味だけどいいヤツじゃん」と声を掛けられBLに目覚める的な(笑)!
私の妄想が勝手にヒートアップしていくごとに彼の好感度も不思議とグングン上がります。
自分でもバカだなと思いながらも彼に返信をし、その後何度か連絡を取り合いました。
彼は大井町線沿いで一人暮らしをしているらしく、休みの日は秋葉や上野、新宿などに繰り出し、オタク生活を満喫しているとのことでした。
しかし、彼は私と比べ、軽快で明るいオタクでして、オタクを全うしているタイプでした。
それに比べて私はと考えてみたところ、私は陰気で根暗なオタクなのです。
そこで、そんなことを彼に話してみると「じゃあ、今度の土曜日に新宿でイベントがあるから一緒に行かない?」と誘われました。
正直面倒くさかったので「めんちいなー」と伝えると「じゃあ、しょーがないかー」という返しが。
いやいや、粘らないんかい!って感じでした。
もっと「えー、一緒に行こうよー」とか言ってくるものだと思っていたので、なんとなく拍子抜け。
でも、改めて考えて見ればこれは逆に神なのか?など、また妄想病が登場し、自分にとっても陰気ヲタから楽天ヲタへの転換時期だと、むしろ「このチャンスを逃してはもう無いぞ私!」と言い聞かせ、OKの返事を伝えました。
彼とオタ友になりました
そして当日。
彼と待ち合わせて、イベントを一緒に回りました。
彼は、やはり写真の通りイケメンではありませんでしたが、純朴そうな良い人そうな雰囲気でした。
彼とそのイベントを通して、仲良くなった後、お互いの職場が近いこともあって、仕事後にお茶をしに行ったり、お互いのオススメ漫画をプレゼンしあったりする関係性になりました。
恋愛感情はお互いなさそうですが、私の腐女子率も下がった気もしますし、家での母の態度も「あれ?彼氏でもできたの?」といった感じで、ワーワー言われる機会も減りました。
このあいだは、一緒にニコニコ超会議に遊びに行きました。
彼と出会ったおかげで、私のオタク人生は潤っております!

コメントを残す